DXの取り組み

Digital Transformation Initiatives

ものづくりの未来を、
DXで切り拓く。

製造業を取り巻く環境が激変するなか、当社ではDXを経営の核に据え、生産現場の革新に取り組んでいます。設計から製造、品質管理に至るあらゆる工程をデジタルでつなぐことで、シミュレーションによる精度の向上と、徹底した効率化を実現。伝統ある「歯車作り」のノウハウをデジタルで研ぎ澄まし、お客さまに期待を超える価値を提供し続けるために、私たちはデジタルの力で新たなものづくりのスタンダードをつくり出します。

ものづくりの未来を、DXで切り拓く。

代表メッセージ

ジェイテクトグループ第2期中計(中期経営計画)では、「デジタルものづくり改革」を掲げ、情報基盤の刷新、経営・業務を含めたデジタル活用を推進します。
当社は、22年度から社内で保有する「情報のデジタル化」に取り組み、DX/ITにおける国内グループ会社のけん引役を担ってまいりました。
また、並行して「図面/図番、部品表の整備」にも取り組み、PLM、ERP導入に向けた地ならしがようやく整いはじめ、これからデータドリブンの体質に変革しようとしています。
こうした取り組みを背景に、各統括部の垣根を越えた活発なディスカッションが生まれ、全社一体で取り組みを進めています。
今後、これまで以上に、従業員、お客さまをはじめ、社会全体への貢献を一層高めてまいります。

代表取締役社長/最高デジタル責任者

森川 隆

代表取締役社長/最高デジタル責任者 森川 隆

当社を取り巻く環境

世界情勢が急速に変化する中、自動車業界を取り巻く環境は大きな転換期を迎えています。
CASE・電動化の加速で産業が再編される一方で、米国の政策転換リスクやウクライナ情勢、資源・エネルギー価格の上昇、為替・金利の推移、人口減少や人手不足といった社会構造の転換、さらには気候変動など様々な要素が事業に影響を及ぼしています。
こうした外部環境のもと、企業には持続的な競争力の確保が求められます。

デジタル技術の果たす役割

2022年、私たちはAI検索エンジンの導入をきっかけに、個々の経験・知識・技術、過去の課題をデジタル化し、「つながるデータ」として集約しました。その取り組みは、いま大きな木となり、成長し続けています。
地中に広がる根には、これまでに蓄積されたデータが息づき、組織全体を支える確かな土台となっています。
幹は、ERPなどの基幹・周辺システムとして太く育ち、リアルタイムなデータ活用と迅速な意思決定を支えています。
空へと伸びる枝や生い茂る葉には、世代を超えて受け継がれる技術が広がっています。
これから実る果実は、生産性の向上・品質の安定・リードタイムの短縮といった、社員一人ひとりが実感できる成果です。
得られた成果が糧となり、年輪のような着実な成長へとつながっていきます。
当社は、この「年輪経営」を通じて、データと知見を着実に積み重ね、お客さまや社会へ持続的な価値を提供し続けます。
全社員参加のJGR-DXで夢いを実現!
「年輪経営」で未来を育むデータの木

DX推進に向けた体制

当社では、社長直轄の体制のもと、各部門を横断して活動する25名のDX/IT推進者が中心となり、DXの推進、ITリテラシーの底上げ、会社方針に基づく各施策の実行に取り組んでいます。
また、部門横断のテーマについては、選抜メンバーによるプロジェクトとして推進し、経営層の関与のもとで意思決定・推進を行っています。
現場主導で改善を進め、デジタルを活用できる組織づくりを継続的に推進しています。
DX/IT推進者の配置図
DX/IT推進者の配置図
推進体制
推進体制

戦略推進のための
IT・デジタル技術活用環境の
整備、戦略の達成状況に係る指標

戦略推進のためのIT・デジタル技術活用環境の整備、戦略の達成状況に係る指標
PLM/PDM:製品の設計情報~ライフサイクル全体の情報を一元管理する仕組み
ERP:販売・生産・在庫・会計などを一元管理する統合基幹業務システム
ISMS:情報資産を守るための情報セキュリティ管理体制・運用ルール
全社最適の業務基盤:
SAP S/4HANA® Cloud

SaaS型ERPとしてSAPを導入。製造・品質・購買・在庫・原価・会計まで一気通貫でリアルタイム管理。

意思決定の武器:
Power BIによるダッシュボード化

経営会議・部門会議のKPIレビューをデジタル化。Excel管理や紙帳票を廃止し、報告の“作業”から“洞察”に時間をシフト。

生成AIの活用:
間接部門社員に展開

Copilotにより、議事録作成・マニュアルなど資料の文章生成・メール文書作成・FAQ対応などを自動化。

各統括部における取り組み

上田 健
ものつくり技術統括部 統括部長

上田 健

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人材不足が加速する中、従来の時間をかけた人材育成方法は限界を迎えつつあります。そこで、AIなどのデジタル技術を活用し、過去の成功・失敗事例から得た知見を組織全体で共有・活用することで、効率的な人材育成と業務プロセスの改善を可能にしていきます。現在進めているDXをさらに発展させ、過去の取組を皆が簡単に理解し、それを上回ることが企業の発展と個人の成長に重要だと考えています。
設備開発では主要機種のユニット3D化を進め、実機製作前に組付け性や動作を確認し、開発コストとリードタイム短縮に取り組んでいます。今後は、生産ライン設計・シミュレーションを机上で完結させ、無駄な動きや作業性まで事前検証できる体制をめざします。自働ラインでは、ロボットプログラムを事前作成し、設備設置から立上げまでのリードタイムの大幅短縮も可能と考えています。将来的には歯面形状までシミュレーションし、実物を作る前に“良いものつくる”ことでQCDのレベルUPを行い競争力を高めていきます。
OnlyOneのものづくり技術とDXを融合し、ハイポイドギヤ&ユニットの世界No.1サプライヤーをめざします。

出原 泰裕
経営企画統括部 統括部長

出原 泰裕

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2027年4月のSAP S/4HANA導入に向け、当社では着実に準備を進めています。この取り組みは、単なるシステム更新にとどまらず、業務の流れや働き方そのものを見直す「経営改革」と位置づけています。デジタル化を通じて、現場の判断力とスピードを高め、企業全体の生産性と競争力の向上をめざしています。
DX推進にあたっては、「Fit to Standard」「ワンファクト・ワンプレース・リアルタイム」の考え方を共有し、社員の意識統一を図っています。SAPやDX関連の書籍、社内ポータルの特設サイトを活用した学習機会の提供に加え、社外のイベントやセミナーにも積極的に参加し、「AI+データ+アプリケーション」の融合による新たな価値創出についても理解を深めています。
現在、社員の時間と能力を消費する定型業務が多く残っているのが現状です。これらをデジタル基盤に置き換えることで、社員がより創造的で付加価値の高い業務に集中できる環境を整え、働きがいの向上にもつなげていきます。
今後は、SAP S/4HANAを基幹システムとして活用し、AIを組み合わせることで、DXを推進できる人材を社内に増やしていくことが重要です。各部署がより的確な判断を下し、リアルタイムでの情報共有が可能な環境を整えることで、組織全体の変革をさらに加速させてまいります。

松原 潤治
管理統括部 統括部長

松原 潤治

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管理統括部は、「生産管理」「営業」「調達」の3部門が連携し、業務の効率化と働きやすさの向上をめざしてDXを進めています。2025~2027年は、業務プロセスの棚卸とデータ基盤の整備を重点とし、部門横断のデータ連携を推進します。
・生産管理部では、製造現場の進捗や在庫状況を見える化し、現場のどこに問題が有るかが直ぐに掴めて対策し無駄や遅れを減らし、また、手作業による色々な帳票の整理とデータ連携を行い、人が頑張らずにデータが受け渡しされるように進めます。
・営業部では、個々人が保管している顧客情報や商談履歴を一元管理しフォーマット化することにより、最適な提案を迅速に対応が可能にし顧客にとって有益な情報を素早く提供を進めるとともに、社内にもスピーディーに情報を流し会社全体の生産性向上を進めます。
・調達部では、仕入先との受発注のシステム化(デジタル化)をさらに進めて、発注ミスや納期遅れとともに見積り作業の効率化を進め仕入先とともに発注作業の効率化を進めwinxwinの関係構築を進めます。
これらの取り組みにより、非効率業務の撲滅と仕事のやり方の見直しと部門間の情報共有を進め、会社全体のデータの見える化で人的リソースをより付加価値の高い業務へシフトさせていきます。

山田 由須樹
品質管理統括部 統括部長

山田 由須樹

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品質管理統括部では、製造現場の課題に真摯に向き合い、その解決を重要な使命と捉え、DXの推進に取り組んでいます。AI画像検査の導入をはじめ、現場のニーズに応える多様な活動を通じて、品質管理の精度とスピードを高めるとともに、人的エラーの防止や業務改善を実現しています。
DX推進の初期段階では、IT化の促進と、誰もが関心を持ちやすい身近な取り組みからスタートしました。国内工場3拠点では、定期的な交流会を開催し、業務標準化に向けた取り組みを進めています。
現在では、業務の統一が着実に進みつつあり、交流会はDXに関する議題を積極的に取り上げる情報交換の場としても機能しています。
こうした活動を通じて、DXに関心を持つメンバーが増え、成功事例をきっかけに部門の雰囲気も前向きに変化しています。今後もデジタル化をさらに加速させ、品質管理の高度化と業務の効率化・標準化を推進しながら、部門全体でDX推進の機運を高め、現場力のさらなる強化と持続的な成長で、お客様に選び続けられる品質を提供してまいります。

永谷 佳久
製造統括部 統括部長

永谷 佳久

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私が2023年9月に着任した当初、会社内に昭和的な雰囲気が色濃く残っていました。そこでまず取り組んだのは、目に見える変革として、「風景」を変えることです。製造現場やオフィス環境を整え、働きやすさを改善することから始めました。 仕事のやり方や周囲の環境そのものを大きく動かすことで、社員一人ひとりが変化を感じ取れるようにすることが大切だと考えました。その流れの中で大きな役割を果たしたのがDXです。経験や勘に頼る属人的なやり方から脱却し、データに基づいてプロセスを改善していく。これにより業務は効率化され、現場の可能性も広がります。DXの推進については、まず「やってみたい」「面白そうだ」と思う人に自由にやってもらうところから始まります。そして、徐々にその輪が広がり、これはおもしろい!!やりたい!と思う人が部署全体に浸透していくことで、変革の力が加速します。
事例1:オフィス改革・・・・・・・・・・・・・・・・・製造オフィスにおけるフリロケの挑戦(紙文化からデータ文化へ)
事例2:製造現場の業務プロセス改善・・・品質や生産データのデジタル化&データ転送とPowerBI活用によるデータ分析
その中でマネジメントには、方向性をぶらさずに思い切って舵を切る覚悟が求められます。加えて、社員の挑戦を後押しし、挑戦を安心して行える環境をつくることが大切です。現場の声に耳を傾けつつ、全体を導く役割を担うことで、部署全体のエネルギーをさらに引き出すことができると考えています。私たち製造統括部は、今後DXをさらに推進し、AI活用とともに画期的な業務改善を加速させ、世の中の変化や流れをしっかりと掴みながら、持続的な成長をめざしてまいります。